このアルバムは確か中学1年ぐらいの頃に、レンタルして聞いたのが最初。
「オネスティ」を歌ってた人が視覚的に「アップタウン・ガール」のPVで確認できて、
それからこのアルバム。って事は初めてビリーを聞いたのがこのアルバムって事なんだなあ。
当時は「聞きやすい曲ばっかりでいいなあ」と思ってただけだったけど、
大人になってビリーの全てのアルバムを聴いたり、
色んな音楽を知ることによって違った側面が見えてきた気がする。
「オネスティ」が入ってたのは「ニューヨーク52番街」なんで、
その後の「グラス・ハウス」からはいきなり作風が変わったと思う。
前作までに比べかなりシンプルなロック・アルバムになってしまってて
正直「グラス・ハウス」はあまり好きじゃないんよね。
特にB面(←あえてこう書く。)が。
A面は神曲ばっかりなんやけどなあ。
やっぱりピアノが鳴っててほしいわけですよ。個人的な感想ですがw
その後の超シリアス+シンセ鳴りまくりの「ナイロン・カーテン」を経て、
この「イノセント・マン」に至るわけですが。
まあ、なんて力の抜けたというか、テクノロジー排除といいますか(笑)
うまいこといえないけど「木の香り」がするアルバムなんですわね。
最初に聞いたのがこのアルバムなので、そんなに違和感ないんやけども
ずっとビリーを聞いてた人は前作とのギャップにびびったんじゃないかなあ。
レコード会社の思惑があったとかそんなのも読んだ事あるけども、
音を聞く限り、たぶんめちゃめちゃ楽しんでやってる気がします。
たぶん、自らのルーツミュージックに対する彼なりのオマージュがこのアルバムには溢れてます。
Easy Money・・・STAX系のソウルミュージック
An Innocent Man・・The Driftersの「Under the Boardwalk」?
The Longest Time・・ドゥーワップ!The Five SatinsとかMoongrowsとか!!!
This Night・・チークタイムの曲!(←キーボードマガジンで本人談)
Tell Her About it・・モータウン!You Can’t Hurry Loveとかあの辺りの!
Uptown Girl・・・・どっちかと言えばフォーシーズンスあたりの匂いが・・
Careless Talk・・・絶対にサム・クック!
Christie Lee・・ピアノR&Rで「Lee」とくればジェリー・リー・ルイス!
などなどと個人的にはこんな感じかな(笑)↑かなり私感入ってます。
「Tell her About it(あの娘にアタック)」のPVではエド・サリヴァンまで登場して
楽しそうにガイコツマイクでエルヴィスの様に歌ってます。
しかも全曲オリジナルってのがやっぱすごいなビリー・ジョエル!と。
カバーアルバムでお茶を濁す事もできるはずですもんね。
考えてみれば「さよならハリウッド」だってもろにロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」だなあ。
オールディーズミュージックが好きな人ならこのアルバムは絶対に気にいるはずです。
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