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9th「マジカル・ミステリー・ツアー」The Beatles

「サージェント・ペパー」である意味での「頂点」を極めたビートルズの次作は、「なんの目的もなくみんなでバスに乗って旅に出て、その映像を撮らないか?」というものでした。

そのテレビ作品のサウンドトラックがこのアルバム。

とは言っても当初、イギリス本国ではアルバム形式で出されたわけではなかったのです。
最初は「2枚組EP」という変則的な形でリリースされました。
CDしか知らないヤング達にはわっかんねえだろうなあw

CDで言うとTrack No.1~6の曲が2枚のEP盤に収められて
ブックレット付きで発売されたのがオリジナル。

中学の頃、ビートルズ専門店で売ってたBOXセット
「The Beatles EP Collection」を買いました・・・・・(泣)
もちろんアナログ盤です。
ボーナスEPに収録されてた
「ポールのカウント入りShe’s a Woman(ステレオ)」が欲しかった・・・

しかし、このEPコレクションまで最近ではCD化しておるようで。。。。
コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット
商魂たくましい東芝EMIに脱帽。
しかも、このボックスセット。
「マジカル・ミステリー・ツアー」はステレオ・モノラル両方収められとる。。

そうそう。今CDで出回ってるのは、
唯一アメリカで出された独自編集盤を
新たにミックスしなおしたものなんですな。

アナログで出された時はTrack No.1~6が「A面」
残りがB面になっています。
B面は当時、アルバムに収められなかったシングルを収録してました。

この頃、ビートルズにはとても大きな事件がありました。
デビュー以来、ずっとビートルズのマネージャーであった
ブライアン・エプスタインが死んでしまったのです。

皮ジャン・リーゼントのチンピラルックスだった彼らに
きっちりスーツを着せたのも彼。
酒飲みながら適当に曲決めて、ダラダラやってたライブを
きっちりと曲決めて、「一曲終わったらおじぎね」と
ステージマナーを教え込んだのも彼。
あちこち走り回ってオーディションの約束をとりつけ
「5人目のメンバー」とも言わしめた
プロデューサー、ジョージ・マーティンに引き合わせたのも
全部彼の仕事の結果なのでした。

その彼が死んで、船頭を失ったビートルズ。
そこでポールが考え出したのがこの「適当ツアー撮影企画」。

「ダメ!」という人がいない、というのは
良くも悪くもなるようで・・・・・・
初放映時、この作品はボロクソに言われたそうです。

僕自身は「ビートルズ復活祭」というイベントで見たけど
そんなに悪くはなかったけどなあ。

さて、実際の「音」になりますと、これがまた。
なんとカラフルなイメージの曲達よ。
先頭切ってみんなを引っ張っていったポールは
このアルバムでも神曲の連発。

ホーンが高らかに鳴り響き、ツアーの始まりを告げる
「Magical Mystery Tour」
ジョンとかわりばんこに歌うのがとてもスリリング!
2005年のポールのソロツアーのオープニングもこの曲!
ライヴ・イン・ザ・US 2005~ザ・スペース・ウィズイン・アス~ [DVD]
このDVDのオープニング、見たとき泣きました。

リコーダーの音色が美しい名バラード
「The Fool on the Hill」
ボードヴィル調で「みんなのうた」っぽくてほっこりする
「Your Mother Should Know」←これ大好き。

ジョンはまだあんまやる気なかったのか
「I am the Walrus」1曲のみの提供。
しかし、この曲、ぶっ飛んでます。
他がかすむぐらいの存在感。
Oasisもカバーしとりますね。

ジョージもちょっとダークでぁゃしぃ曲
「Blue Jay Way」でジョージワールド炸裂。
もう、この頃になるとジョン、ポールとは違う
彼独自の世界感を持っています。

公式録音曲では唯一のインスト「Flying」も
ギターのオブリがイカしてます。

A-7以降は言わずと知れたシングル曲ばかり。

「Hello,Goodbye」はポールの曲。
これも2003年の彼のソロツアーのオープニング。
これ見た時、泣きました←こればっかりw

そして続く2曲。
「Strawberry Fields Forever」と「Penny Lane」
これはなんと、前作「サージェント・ペパー」のセッション中に
録音されてたという両A面シングル。
(「サージェント・ペパー」の先行シングルだった)
この2曲は中期ビートルズを代表する曲だと思います。

ベースがめっさかっこいい「Baby,You’re a Richman」
この曲は「All You Need is Love」とのカップリング。
コーラスにストーンズのミック・ジャガーが参加しております。

このアルバムもモノラル・ステレオテイク違いのオンパレード。
正直、全部書いてりゃキリがないほどw

わかりやすいのは「I am the Walrus」
アメリカ盤ではイントロ4回で途中1小節長い。
イギリス盤はイントロ6回。
これにステレオ・モノラルを含めると
実に5種類は確認されています。
今のCDはステレオでイントロ6回の途中短いやつです。

あと、当時持ってたアナログ盤は
B面が全部、モノラルを無理矢理ステレオにしたヤツだった。
すんげえ音が汚かった想い出がある。。。

だからCDで聞いた時に、キレイだなあと思ったけども
想い出に残る「マジカル・ミステリー・ツアー」ではなかったw

さて。
このアルバムですが。

中期ビートルズのベスト盤と言ってもいいぐらいで
ビートルズを知らない人には
「サージェント・ペパー」よりもこっちがオススメできます。
中期の充実っぷりを知るならば、
このアルバムの方がキャッチーでわかりやすい曲が多い気がする。
(ポップなポール色が強い、という言い方もできる)

今でもこのアルバム聞くと
「あー、なんて華やかな」という感想ですね。

あと、「ゼニ使わされたな・・・」という思い出も蘇ります(笑)

「マジカル・ミステリー・ツアー」のwikipediaはこちら。
ザ・ビートルズ楽曲データベースはこちら


Published inThe Beatles音楽

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