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「十七歳の地図」 尾崎豊

僕等の年代で「尾崎」と言えば、もちろんこの人尾崎豊である。

決して「紀世彦」ではないのです。
また逢う日まで~は自分の生まれた年のレコード大賞w

確かこれを聞いたのは中学2年ぐらいだろうか。
出身中学は今では珍しい強制丸刈りで
そんな中、同級生で髪を伸ばし続けてた友人がいた。
先生たちからそりゃもう理不尽なほどの迫害を受けてたけど。

彼の愛聴してたのがこの尾崎豊のデビューアルバム。
「こいつ高校中退してその間にこれを録音したんだぜ」と
聞いたことをよく覚えてる。
まだ、「卒業」が出たばっかりの時ぐらいだろうか。

当時は十七歳でデビューってのも「若いな」って印象で
たった3つ上の人間が、曲作ってレコード(笑)出してるってのも
すげえなあ、と思ってた。

かといって、髪を伸ばす気にはならなかった。
「伸ばしたいな」とは思ってたけど、そんな事正直どうでもよかった。
わずらわしい事をわざわざ抱え込むぐらいなら
じっと3年間待って、ここから出ればなんだって出来る。

盗んだバイクで走り出してる友人もいた事はいたけど
チャリンコで充分だったからどうでもよかった。
結局、自分事ではなかったんだわねあの当時。
バイクもおしゃれも恋愛もSEXもなんにも自分の側にはなかった。
喫茶店ですら行ったことがないというのにw

ただ、このアルバムを聴いたおかげか
ギターを始めたきっかけにはなった。
最初に「十七歳の地図」をコピったしなあ。

このアルバムを本当によく聞くようになったのは
高校2年あたりだったと思う。
恋愛もSEXも人並みに済ませて、
「対人間ってなんてうまくいかねんだ」とか
「なんぼバイトしてもカネ足りねー」とか
そんな気持ちを自分で体感して初めて、尾崎豊の歌うことが
わかった気がするのだ。

今でもこのアルバムは聴く。
おっさんになった今、一番好きなのは「傷つけた人々へ」。
「ハイスクールRock’nRoll」はもう恥ずかしいw

ただ、彼が死んでからなにかのアルバムの特典で
「作詞ノート」かなんかが付いてたんだけども
(正直、これすごいカネの匂いがしてなんだかなーと思ったが)
そこに書かれてた元歌詞を見たときにびっくりした覚えがある。

「・・・・・・なんて子供の書く歌詞・・・・・・・」

大人になった今では「オトナの事情」ってのも察する事もできる。
たとえ、このアルバムが「大人の手」によって作られた
「マーケティングの賜物」だったとしてもだ。

この曲を聴いてた時の風景や匂いは、
今でも簡単に思い出すことができる。

それだけでもう充分な気がするんだわね。

この人の歌ってる内容って今の若い人には伝わるのだろうか。
それとも、80年代って言葉でくくられて終わっちゃうのかな。

自分は全ての曲を歌詞を見ないで歌えるけど(笑)
いつまでも思いだして聴くアルバムには違いないです。


Published inCD:80年代音楽

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