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「226」

日本を震撼させた4日間と言われる「226事件」を映画にしたこの作品。昔にビデオで借りてみたんだけど、ずっとDVDになってなかった。

だからCSでやってたのを録画して、それを何度も何度も見てた。
今回のDVD発売は「ようやくか・・・」との想いがあります。

内容が内容だけにどっかの圧力でもかかってたんだろうか・・?

最近の「出口のない海」とか「男たちの大和 / YAMATO」とか
第二次世界大戦モノの映画のDVDが出るようになったからなのかしら。

この映画、圧巻はやっぱオープニング。
菊の紋章がかかった壁がズームされていって、
その下に11時59分をさした時計が。
バックに流れる話し声、たぶん憲兵さんの会話。
「いつの26日だ?」「この26日です。」「2/26・・・・」
そして時計の針が12時を指した瞬間にドン!とタイトルが。
クライマックスを迎えるBGM。

ぞわぞわぞわっと鳥肌が立ったのを覚えてます。

ストーリーは正直、ある程度の歴史背景の知識がないと
わからないと思います。
何も知らない人が見ると、なんで軍隊がこういう事したのか
それが全くわからないでしょうね。

しかしスゴイのがこのキャスティング。
実力派俳優総動員です。
あのYAMATOでの中村獅童の大根っぷりとはまるで違う。
(個人的主観です。あしからず)

226関連の小説・ノンフィクションは何冊も読んでるので
磯部→竹中直人は妙に納得しました。

でも、一番すごいな、と思ったのが安藤大尉役の三浦友和。

途中、決起部隊が「降伏しよう。自決しよう。」と話し合う場面があるのですが
最後まで決起を渋った安藤大尉は、いざ決起すると
誰よりも固い意志を持ってこの「革命」を成就させようとしていたようで
それを迫真の演技で我々に伝えてくれます。

「オレはこの言葉で燃えた。この言葉で立ったんだっ!」
特にこの台詞。引き込まれます。

音楽もすごくいいですね。
今、映画館で再上映してくれれば、絶対に見に行くなあ。

エンディング。
決起将校達が一人一人、アップになって
バックに辞世の句が、演者によって詠み上げられ
そして銃声が一発。死刑になった事を表す描写です。

その一番ラストが三浦友和演ずる安藤大尉。

「天皇陛下、バンザイ」

この言葉で映画が終わります。
何かがズンっと心に残るエンディングです。

個人的には「人殺しを美化するのか」とか思わないけれど
世の中を変えようとした若者がいた、という事を美しく映像化してるとは思う。

ただやっぱり、暴力に訴えるのは良くないですね。

ぜひ一度見て欲しい映画です。
過去にこういう事があった、という事に対する興味への入口として。


Published in映画邦画

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