高校の時に英語の先生がプリントでくれたのが最初の出会い。
ずっと心に残っていて大人になってから
ようやく探し当てて買いました。
シェル・シルヴァスタイン(Shel Silverstein)が書いた物を倉橋 由美子さんが翻訳した物です。
カテゴリ的には絵本になるのかな。
しかしなぜに邦題が「ぼくを探しに」なんだ?
この東芝EMI的な邦題の付け方にはどうも納得がいかない。
「Think for Yourself」=「嘘つき女」ぐらいに納得がいかない(笑)
自分にたりないカケラを探す主人公。
「自分さがし」と混同してほしくないのは
この主人公は「自分を認めた上で足りない物を探している」という事でしょう。
こんな邦題だとどうしても自分探しになってしまいますね。
最近の「自分探し」の傾向は
「今の自分がイヤだから全否定して新しい自分を」
という感じがして好きにはなれないんです。
イヤだろうが何だろうが自分は自分なのだ。
それを認めるからこそ足りないカケラを探すために
前進する気力が出てくるんだよ、と
この本に教えられた気がする。
原題は「The Missing Piece」足りないカケラ。
この足りない物、の解釈によってとらえ方もかなり変わりますが
欧米諸国では自分の外にあるもの、という認識が多いそうです。
やっぱ自分に自信があるんですかねえ、欧米人は(笑)
絵本とはいえ、全年齢対象とも言える内容の深さですね。
外国文学ってこういう幅の広さに感心する事が本当に多いです。
「ネバー・エンディング・ストーリー」を見たときにも
全く同じ感情を持った覚えがあります。
この本の最初に書いてあるのが
「ダメな大人とそうでない人に」
まさにその通りの内容です。オススメです。
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